Roccatとは
ここでは、黒追が使用しているゲーミングキーボードを紹介させて頂きます。
あまり馴染みの無い響きと感じられる方も多いかと思われますので、まずはRoccatとは何ぞや、と言ったお話から簡単に。
Roccatは、ドイツ発祥のゲーミングデバイスメーカーでして、2007年からスタートした、比較的新しいメーカーです。新しいと言っても、執筆段階でもう15年くらいになるんですね。
まだ日本では知名度が高いとは言い難いですが、その高い技術力から特にヨーロッパ圏では注目度、使用者数共に大きな伸びを見せているメーカーです。
光学式スイッチという信頼 Titan Switch Optical
昨今のゲーミングデバイスでは主流となりつつある、オプティカルスイッチ採用のキーボード。
接点を持たないスイッチを使ったキーボードもかなり増えてきましたが、ゲーミングデバイスの本場は今なお欧米圏であり、いわゆる日本語配置であるJIS配列の先進ゲーミングキーボードは、探してみると意外と選択肢が少なく、日本での流通に長けた数社からの選択となります。
その中で、RoccatからJIS配列のオプティカルスイッチキーボードがラインナップされています。それが、Vulcan TKL Proとなります。
TKLの名の通り、テンキーレスでデスクを圧迫しないサイズ感は、マウスを振るスペースを充分に確保してくれるため、FPSを始めとした現在の流行をおさえたゲームの操作に最適。
また、フルサイズと違って持ち運ぶ上でも比較的小さくまとまってくれるため、自宅以外のPCに慣れ親しんだ環境を持ち込む事も容易なのが嬉しいところですね。
目玉であるオプティカルスイッチは接点が無いため、メカニカルスイッチの宿命だったチャタリングを回避し、キーの寿命も大幅に伸ばしてくれています。
チャタリングに関しては、ゲームだけでなく入力作業などでも煩わしい思いをした事がある、といった人は多いのではないでしょうか。
メカニカルスイッチにおいても、近年はチャタリング対策はかなり進んできており、不意の誤入力は少なくなってきていますが、逆に言えばその誤入力を打ち消すためにわずかな処理を挟んでいるため、特にPVPゲームなどにおいてはそのわずかな処理の差で相手にアドバンテージを取られる、と言った事も少なくありません。
オプティカルスイッチは、レーザーの光を遮っているか否かで入力の判断を行う、理論上はチャタリングがそもそも起きない仕組みであり、ゲーミングシーンにおいてもそれ以外の場面でも、不安要素を1つ取り除いてくれます。
また寿命に関しては、電気的・機械的な接点が無いため、打鍵による物理的な摩耗部品は事実上存在していません（厳密にはキーリターンなどの部分で摩耗部品自体は存在しますが、打鍵によるダメージでは無いため摩耗は無視できる程度に軽微です）。
そのため、公称対応入力回数を実に1億回と想定しており、人生ずっとこのキーボードでも使い切れるかどうかわからない回数を謳ってくれています。一般的には、キーボードとはコロコロと買い替える物ではないので、これだけの入力回数に対応してくれる安心感は大きいですね。
一目で判る特徴的なデザイン
そしてVulcanのもう1つの魅力が、特徴的なキーキャップにあります。
Valcanのキーキャップは一般的なキーボードでイメージされるキーキャップとはデザインが大きく異なり、キーキャップと言うよりはキーパネル・キープレートと表現した方がしっくり来ます。
ゲーミングデバイスの楽しみの1つとして、どのようなライティングで視覚的に楽しませてくれるかも挙げられると思います。
Vulcanは先にお伝えした通り、キーキャップがキースイッチのサイドを覆わないデザインなので、キースイッチを照らすライティングがキーの横からもしっかり主張してくれます。このため、そのライティングは他に無い美しさを演出してくれます。
ただし、このキーキャップには1つ欠点があり、当然ながら覆う面積が少ない分、ほこりなどは侵入しやすいくなっており、この点だけは注意が必要です。しかし、これは裏を返せば入り込んだほこりなどを視認しやく、またエアダスターなどの清掃リソースを効かせやすいとも言えるため、メンテナンスの回数は増えるかもしれませんが、メンテナンスの手間は下がると言えます。
せっかくの優れたキーボードなので、ここは1つ必要な作業だと思って、愛着を持ってこまめなメンテナンスをしてあげてみてください。
実際、通常のキーキャップを持ったキーボードであっても、メンテナンスをこまめにしているか否かで、発揮するクオリティの安定感や寿命は大きく変わります。筆者のようなさぼり癖のある者には丁度良いかもしれないですね。
最先端のキーボードを日本語配列で
キー配列に関して、1つ好みが大きく分かれる部分があります。Vulcan TKL Proは、キーの奥から手前にかけての傾斜がほとんどありません。フラットなデザインなので、勾配のあるデザインの方がお好きな方には、少し馴染まないかもしれません。こればかりは、今後勾配の強いデザインが発表されるのを待つしかありませんね。期待して待ってみましょう！
ゲームシーンにはあまり縁が無い人には、us配列に馴染みが無いという人も多いかと思います。海外企業にも関わらず、このスイッチでJIS配列をラインナップしてくれているのは、大変ありがたい事です。
今ならまだ、1つの個性として主張できるくらい、日本では馴染みが薄いRoccatデバイス。
しかし、そのポテンシャルは日本でのトップシェアを持つメーカーと全く遜色がありません。
機能的にもシェア的にも、他のユーザーに差を付けたい方にお勧めの逸品です。
本当にキー打ちの印象が変わりますので、少しキーボードにこだわってみようかなとご検討中であれば、ぜひこのVulcan TKL Proを候補に入れてみてください。
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